2014年3月
卒業、就職、入学、お引っ越し
3月も半ばとなり、卒業、就職、入学、お引っ越しなど、年度末ということもあるんでしょうか。
昨年9月に引っ越して以来慌ただしく体験さんや見学の方の入門や対応に追われていたのもひとまず落ち着いております。
この半年、本当にミラクルが次から次に起こりました。
本当に「なんで?」と思っているくらい来てくださった方が多くて、入門してくださった方のお稽古が一人一人おろそかになっていないか心配。
ちょっと落ち着いた今の時期にきちんと振りかえって、転居してから入ってくださった皆さんの基礎を固めていきたいと思います!
日本舞踊のレッスン
僕のお稽古場も正式にお弟子さんを取り始めてからあっという間に4年が経とうとしています。
まだまだ師匠としても舞踊家としても4分の一人前
ですが、その4年の間に毎年おさらい会をやらせていただいて、お弟子さんもいつの間にか増えて、お稽古場を独立してきれいなマンションを維持するのに必死な毎日を送るようになりました。
これって、とてもありがたいことだと思っています。
日本舞踊は老後の楽しみなんてお考えの方も世の中にはいるようですが、僕よりも若い方がたくさん入ってきてくださっているので教える責任も増え、自分自身を鍛練する機会に恵まれる。
もちろん、教え方もどんどんうまくならなければいけないし、一人ひとりときちんと向き合ってどんな踊りが向いているかを考えて、場合によっては振付をしたり曲を短くしたり長くしたり。
覚えていかなければいけないことがたくさん。
いつの間にかバイトに明け暮れていた自分が変わって踊りのことやお弟子さんのことを常に考えるようになりました。
この幸せをもっともっと大切にお稽古に励みたいと思っています。
日本舞踊の振付
このところ、入門される方が増えてきて新しく曲に振付する機会が増えてきました。
日本舞踊がお好きな方、着物がお好きでたまたまぼくのホームページをご覧になって来てくださった方、いろんな方がお見えになっています
そうなると、同じ古典の曲ばかりではついてくるのにどうしても必死になってしまう方もいらっしゃいます
ぼく自身、ひとりひとり全て違う曲を教えていないとどなたにどこまで教えたのか絶対にわからなくなってしまいます
この一週間だけで振付をした作品は4曲
どんなに簡単な曲でも決まり事や約束事があって、ぼくなどは一曲作るのに3時間ほどかかります。
それを教えながらお弟子さんが動きづらそうなところを修整していくのですが、今まで古典の段ものだけで「高尾さんげ」と長唄の「紅葉狩」を舞台にかけた際は宗家や副理事長から大変なダメ出しをいただきました。
高尾のときなどは、花ノ本海さんや花柳寿美藏さんの前で「おばあちゃんの(初代静樹師)の当たり役になんて振りをつけたんや!!」と怒られたのは記憶に新しく、それはまだまだ自分が未熟な証拠です。
現在の宗家は三代目を襲名されてからご自分で長年あたためられていた作品を発表するようになりました。
ぼくが未だに覚えているのは羽織を着る振りを扇一本でなさったもの。
今まで羽織を着るといったら、、というイメージが変わりました。あんな工夫はまだ自分にはできません
ぼくが今回作っているのはそういった古典の段ものではなく、あくまでもお手解きのためのもの。
それでも中には長唄の「黒髪」のようなものもありましたので、もっと資料を集めて練り上げようと思っています。
日本舞踊のメリット
当教室ではお陰さまで、入門される方、体験される方が順調に増えており、ありがたく思っております!
では、日本舞踊をならうメリットってなんでしょうか。
当教室では様々な目的をもった方がお稽古に見えていますが、ほとんどの方は
「着物を着こなしたい」
「姿勢を正しくしたい」
「美しい所作を身に付けたい」
など、女性ならごく普通にできるようになりたい願望を叶えるべくいらしています。
踊り自体に興味があるというより、そちらの方が現在多いように思います。
ですので僕も、お名前を取っていただいたり舞台に出ていただいたりというよりは、まず最初に皆さんのニーズにお応えできる教室づくりを目指しております。
少しずつお稽古に慣れていただいて、もちろんお稽古だけでいらしている方もいらっしゃいますが、舞台に出るというのはつまり、人に自分をアピールする場でもあります。
言い換えれば「人に見られる」のが舞台です。
一年に一回舞台に出ると無意識に人に見られるからちゃんとお稽古しなきゃという意志が働き、舞台にかける曲と真摯に向き合うようになります。
この「人に見られる」意識は普段の生活にも大きく関わってきます。
例えばお付き合いしている方がいらっしゃると初めてのデートには気を使いますよね。
どんなファッションが好きなのか
どんなお話をすればいいのか
どんな食事が好きなのか
こうしてご自分で相手に無意識に合わせようとする方はきっと多いのではないでしょうか。
踊りでもそういった「一人でも多くの方に見に来てよかったと思っていただける舞台づくり」を目指してお稽古することになります。
そうなれば、私だけでなくお弟子さんのモチベーションが上がり、より良い舞台に近づけることが可能なんです。
が、お稽古する楽しみは他にも。
着物を来て外出すると必然的に周りから注目されます。
そうすると、自分の着方はおかしくないかなと意識するようになります。
その見られる意識で皆さん着付がどんどん上達していくんです。
だからといって私が全く何も教えていないわけではありませんけど(笑)
ときどき一門で着物でお出かけする機会も作ります。
持っていない方はお弟子さん同士で貸し出したりして、そろそろお花見の時期ですね~。
人数が増えるとなかなか全員揃わなかったりするんですが、近々なにかイベントを企画したいと思っています!