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善次朗の日記

はじめての日本舞踊

日本舞踊のイメージというと、
「高い」「わからない」「見たことない」など、
様々ですが評判は決してよくないと思います。笑

今や着物を着ることが非日常であり、特別な時間であることも否定できません。

なので、ひとりでも多くの方に日本舞踊に興味をもっていただくためには、僕らのこれまでの常識を変えていく必要があります。

金銭的な部分もお稽古手順も含めて。

当教室で実践している、初心者の方にも親しんでいただく日本舞踊のレッスンは、
女性の方には「さくらさくら」を必ず手ほどきに選ぶということです。

僕はいつも、
日本舞踊を知らない方が、おそらく日本人の97%ぐらいではないかという危機感を持っています。

しかし、日本舞踊を知らなくても「さくらさくら」や「春の海」なら、お正月のコンビニなどでもおそらく聴いたことがあるはずです。

日本舞踊をいざ習ってみても、体験しても、
「音に慣れない」方はとても多い。

三味線の音に合わせて踊るのが基本になるのですが、
とある音響のプロの方から伺った話では
「今のお弟子さんたちって、つぼ合わせとか下ざらい(リハーサル)の音で稽古してると、
くしゃみの音とかで動く」んだとか。笑

これ、結構ヤバい問題なんです。

本番ではあらかじめ舞踊用に録音された音などを使うので、
聞きなれない音や作品で踊っていると
「あれ?ここでいつものくしゃみの音があるはずなのに...」と、無意識に思ってしまって、パニクってしまうということも。

頭が真っ白になって、振りが全部飛んでしまって。。。

そうなると、トラウマになってしまいますよね。

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なので、音に合わせて踊っている!というのが一番イメージしやすい「さくらさくら」を採用しています。

実は今年、いろんな場所でワークショップをさせていただいて、そこから入会してくださった生徒さんも多いのですが、皆さん「さくらさくら」を最初にお教えしています。
僕もいま人生で一番踊っている気がする...笑

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実は今、男性用の手ほどきの作品になにかないか悩んでいるんです。

「春の海」使おうかな。笑

実は「アシタカせっ記」とか作ったんですけど、曲がよすぎていい振付にならないんです。。。
そういう曲って、手ほどきに向かないんですよね実は。

で、当教室は「生まれてはじめて着物を着ました!」っていう生徒さんも多数。

着付に手間取ってしまったり、なにかと慣れないことばかりで最初は負担も大きいかもしれない。

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そこで次に登場するのが、
「祇園小唄」という作品です。
曲は知らなくても、日本舞踊=舞妓さんというイメージをお持ちのかたも多いのでは。

これは三つ振りやおすべりといった基本動作のみで振付したので、いろいろ難しい曲をやっていって、
踊りがわからなくなった!行き詰まった!
という時にも便利な作品。

これは、戦前のレコードを使っている音源で、
どこか懐かしい音。笑

春・夏・秋・冬と長いもので、2011年頃に振付をしたものをずっと使っているのですが、
現在は春・夏に引っ込みの音をつけたものを使用しています。

引っ込みに使用しているのは「花に遊ばば祇園あたりの色揃い」と唄い出しが華やかな「唄入り踊り地合方」というもの。

歌舞伎や文楽でも「忠臣蔵」の勘平腹切のあとに、いつも
「あー!七段目だー!」とテンションが上がる曲です。

特に文楽は、ずっと太棹三味線を朝から聴いて、
七段目の幕開きが、太夫さんがずらりと並んで
いきなりこの華やかな下座音楽になるので、
ものすごい気分が変わって楽しいんです。
歌舞伎も文楽もよくできています。本当に。

他にも「伊勢音頭」など、関西の廓の場面でよく使われます。
なので、歌舞伎を見に行ったときに
「あっ!これ聴いたことある!」っていう楽しみも増えようというもの。


秋・冬はちょっと長くて飽きちゃう&僕の会は毎年夏の開催なので、幻の作品です。笑

人も増えてきたので、そろそろ分けて出してみようかなと検討中。

どころでこの祇園小唄、藤本二三吉さんという方の音源なのですが、
洋楽の要素もあって音を拾いきれません。

そこで、祇園小唄だけでなく全ての曲共通なんですが、
僕が全て口三味線をやって、振りがわかってきてからはじめて音をかけます。

ありがたいことに、高校生の頃お囃子を習っていまして、
師匠から「チンとかツンは正確じゃなくていいから、口三味線の間をきちんと言えるようになりなさい」と
常日頃言われておりました。

そのお言葉と音響さんのお言葉が、ここで繋がったんです。

つまり、振りを覚えるスピードは師匠がきちんと口三味線を言えるかどうか。

お師匠さんの口からは「ちんとんしゃん」と言いながら同時に唄うなんてできません。

なので、一番聴いてほしい音を言うことになります。
機械を通すとBGMになってしまいますが、これなら雑音もくしゃみも入らない。笑

確かにそれで1日十何人も教えていたらものすごい疲れるのですが、成長がとにかく早いんです。

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そして、日本舞踊を始めるともらえるアイテム。
お扇子ですね。

これも、慣れるための曲を作って、みんなで遊びながら覚えてもらっています。

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それがこちらの「すててこ節」です。
もともと寄席などで踊られて、江戸・上方それぞれの花街に伝わったもののようです。

リズミカルな三味線と唄、そして軽快なお囃子に乗せて、
「要返し」や「とんぼ」といった、投げたり飛ばしたりといったお扇子の技法を、
座ったままこれでもかこれでもかと連発。

もちろん、基本となる三種類の持ち方も全て入っているので、これをやっておけば、
鏡獅子も浦島も怖くない。はず。笑

これは見た目も派手になるので、子どもさんにも大人気。

お子さんを連れてお稽古に見える生徒さんはいつも
「ママ!落としちゃだめ!!」と、大変厳しいダメ出しが。笑

そんな感じで2,3曲上げておくと、いきなり長唄の古典が踊れたりするんです。

で、基礎ができれば演歌でも、アシタカせっ記でももののけ姫でも、好きなものをカッコよく踊れるようになっていきます。

和の習い事・着物の美しいしぐさ

#2日でらくらく しぐさ美人!
#動画撮影OK!

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藤蔭善次朗日本舞踊教室

〈事務所連絡先〉〒273-0005 千葉県船橋市本町4丁目 16-30

無料体験・見学のお問い合わせ 090-8640-3235
(受付時間 10:00~19:00)

大変お手数ではございますがメッセージにて、
・お名前・ご連絡先・体験もしくは見学希望の旨・浴衣の有無
以上4点をご連絡ください。
折り返しご連絡させていただきます。

メールでのお申し込み可能です。
こちらのお問い合わせフォームから

・お名前・ご連絡先・体験もしくは見学希望の旨・浴衣の有無
以上4点をご連絡ください。

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近年、日本古来の文化が再び注目されるようになりました。なかでも着物の着方を覚えることができ、姿勢がよくなって仕草や動きが美しくなるといわれる日本舞踊に興味を持ってくださる方がとても増えており、非常に心強く思っております。

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藤蔭善次朗日本舞踊教室では、
踊りを見たことがないけどやってみたい!という方に向けた
無料体験を随時行っております。

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お陰さまで現在、40代50代の初心者の方急増中!
もちろん、20代の方も大勢いらしています。

コストを押さえた本格的な日本舞踊のお稽古場をお探しでしたら、
よしじろう舞踊教室の無料体験をどうぞ。

藤蔭善次朗日本舞踊教室では、初心者の方のための
体験受講料無料サービスを、
毎週日曜日
毎週水曜日
隔週月曜日
隔週土曜日の限定で行っております。

初回体験日から2週間以内でしたらもう一度無料体験を受けることができます。

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踊りというのは不思議なもので、
下手な踊りは誰が見てもわかります。しかし、
どんなポイントを押さえれば上手に見えるのか、
はっきりわかる人は少ないです。

実は、日本舞踊を上手に見せるポイントは2つだけ。
その2日間で、まずは動きを美しく見せるコツを
2つ覚えてしまいましょう!

無料体験・見学のお問い合わせ 090-8640-3235 (受付時間 10:00~19:00) 大変お手数ではございますがメッセージにて、 ・お名前・ご連絡先・体験もしくは見学希望の旨・浴衣の有無 以上4点をご連絡ください。 折り返しご連絡させていただきます。

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※花火大会や夏のお祭りなどで使った浴衣を持ってる!という方はぜひそれをお持ちください。
※襦袢・おこしなどをお持ちでない方は
ハーフパンツ・Vネックなどの上下インナーをご用意ください。
※男性には男性が、女性には女性が着付のお手伝いをいたします。
※月曜日・土曜日のスケジュールは生徒さんと調整して決めております。
※舞台の日にちが上記日程だった場合、ご希望にそえないこともございます。

浴衣一式レンタルは500円頂戴しております。
※体験の所要時間は着替え・料金案内を含め
およそ1時間30分です。
※それ以外の曜日は、着付けをお手伝いしてくださる方への人件費及び、
受講料として一コマ2000円を事前お振込にて頂戴しております。

【お知らせ】
2019年1月の受付から、無料体験のキャンセルは、
キャンセル料として1000円をお支払いいただいております。
※口座振込・手数料はご負担いただきます。

何とぞご了承くださいませ。

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【料金について】
入門料...10000円(お稽古扇子を差し上げます)

【自宅稽古】月謝制と1レッスン制どちらかで受講可能です。
月謝制...(24歳まで)7000円
回数制限なし。誕生月1000円引き。
月謝制...(25歳から)10000円
回数制限なし。誕生月2000円引き。
※1,2,7,8,9,12月は冷暖房費としてプラス1000円

無料体験可能

1レッスン制...(24歳まで)1回3500円(冷暖房費含む)
1レッスン制...(25歳から)1回4000円(冷暖房費含む)

※誕生月割引サービスはありません。
無料体験可能

短期レッスン...6回18000円(お稽古扇子を差し上げます)
※事前にお振込みいただきます。
※スタート日から1ヶ月のみ。
※見学可能・無料体験不可

【出張稽古】
1回15000円~(拘束時間問わず)
プラス交通費実費と場所により宿泊費

※誕生月割引サービスはありません。
※見学可能・無料体験不可

【その他】短期レッスンを除く上記コースすべて
中元(6月)...月謝費用1ヶ月分
歳暮(12月)...月謝費用1ヶ月分

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お稽古場で着物を着ることを習慣にしていることで、
全く着物の着方・畳み方を知らなかった方が、着物を着こなせるようになり、
難しい曲にどんどんチャレンジしていけるようになると
とても嬉しくなります。

日本舞踊は歩き方を無意識に美しく変えることや
着付を10分で済ませることから始めることができる習い事なんです。

また、お稽古の動画撮影もOKなので、振りが覚えられるか不安な方も安心です。
※他の方の撮影はできません。

【当稽古場オリジナルキャンペーン】

・月謝制の方はお誕生月に最大2000円割引!

・お知り合いの方が入会された場合、新品のお扇子をプレゼント

※1レッスン制の方、短期レッスンの方は対象外となります。
※キャンペーンは予告なしに終了することがございます。

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舞台参加は3000円から出演することが可能!
当稽古場でしか着ることができない美しい衣裳を身につけて踊ってみませんか?
もちろん強制ではありません。

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写真は全て【善次朗の会】のものです。

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お申し込みの前にご確認ください。
★★★★★★★★★★★★★★★★

※無料体験では以下に該当する方のお申し込みをご遠慮いただいております

出張稽古をご希望の方

他流のお稽古場に在籍されていて、退会をされていない
※国内外問わず。カルチャーセンターも含む。
※他流のお名前を取得されている方はご返上いただいた方のお申し込みをお受けいたします。

短期レッスンをご希望の方

入門された場合、出来る限りスケジュール調整はさせていただきますが、
上記に該当するようでしたら、大変申し訳ありませんが、
サンプル動画をYouTubeにアップロードしておりますので、
そちらをご参考になさってください。

スタート日から1ヶ月のみ!
短期レッスンの詳細はこちらです。

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日本舞踊の出演依頼もお受けしております。

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もし地図がわかりにくいようでしたら、
「リハビリケア船橋」とGoogle検索をお試しください。

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無料体験・見学のお問い合わせ 090-8640-3235
(受付時間 10:00~19:00)

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歌舞伎と日本舞踊

「日本舞踊と歌舞伎ってどう違うの?」という質問をよくいただきます。

そうですね、
歌舞伎の公演は江戸時代のころ、人形浄瑠璃からヒントをもらったり、ある事件を時代背景を替えたりした新作を作ったりして、
その長い1本の芝居を1日上演してたんです。

夜明けから、日没までずっと。

その間ずっと座布団に座って芝居を見るわけですが、けっこうしんどいわけです。

江戸時代の芝居には「世界」という約束ごとがあったりして、だいたいの流れやストーリーを把握している人も多く
「なに?今度の芝居は道成寺のお家騒動?なるほど。
化けて出てくるのは誰だい?なに!?富十郎!?じゃあ見に行くか!」
って会話があったかどうか知りませんが(笑)
「太平記」の世界とか「六歌仙」の世界とか、有名な「曽我もの」とか。

だいたいわかるからそこだけ見りゃいいや!っていう気が短い江戸っ子は、人気役者のところしか見ないというご見物も多い。

なんとか飽きないで見てもらえるようにと、
江戸で流行っていた小唄端唄はもちろん、常磐津とか長唄っていう三味線音楽を使って
「所作事(しょさごと)」という、いわばデザートのような一幕を作ったんです。
こってりした中華のフルコースをいただいたあとには、
杏仁豆腐を食べたいですよね。笑

これがいま「舞踊」と呼ばれているものの一種。

ちなみに中華のフルコースと表現したのは、
江戸時代の芝居は
【エロ】【グロ】【ナンセンス】と、中村勘三郎さんが表現した通り、現代のドラマよりももっともっとエグい内容ばかりだからです。
その分、壮大なSF映画みたいなものもあって楽しいです。

今はお芝居もきれいなものやスカッとするお話を上演していることが多いですが、
三代目猿之助さんが復活した芝居にそれが色濃く表現されていると思います。

長いお芝居の一幕として初演された舞踊には
「娘道成寺」「吉野山」「落人」「将門」などがあります。
あくまでお芝居の内容にそったものなので、これだけ見ると確かにストーリーがわかりにくいものも多いです。

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「娘道成寺」宝暦3年(1753)
【男伊達初買曽我】の一幕。
初演では芝居のなかでお家騒動に巻き込まれ殺された
横笛という娘の怨霊でしたが、現在は能「道成寺」の趣向に戻った演出。

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「吉野山」延享4年(1747)
大坂竹本座で初演。
吉野山に隠れた義経を訪ねる静御前と忠信の道行。
人形浄瑠璃から歌舞伎に移された「義経千本桜」の一幕。現在舞踊では、義太夫、清元、常磐津にそれぞれ曲が残り、演じる役者によって変わったようです。
現在歌舞伎で見られる清元と義太夫の掛合は、明治時代に九代目市川團十郎がはじめたという説も。

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「落人」天保4年(1833)
これはかなり時代があとになりますが、
【仮名手本忠臣蔵】(寛延元年・1748初演)を新しくした趣向として作られた作品。もともとあった忠臣蔵の三段目裏門の段を、梅川忠兵衛の曲を用いて改作したといわれています。
塩冶判官(浅野内匠頭)の家来の早野勘平と腰元おかるが、
主人の刃傷事件に居合わせることができず、ひとまずおかるの実家へ落ち延びるという内容。

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「将門」天保7年(1836)
【世善知鳥相馬旧跡】よにうとうそうまのふるごしょ
の一幕。
将門亡き後、娘の滝夜叉姫が将門余類の詮議をする大宅太郎光圀を味方に引き入れようとし、見破られて立回りとなります。


先ほど、デザートという表現をしました。
我々舞踊家は、そのデザートを上演しているということになるのですが、
ほとんどの作品は「舞踊」であって「お芝居」ではないので、作品によってはストーリーを聞かれて話がめちゃくちゃ長くなることもあります。笑

というのは、先ほどあげた4作品は歌舞伎でも指折りの大曲として知られていますが、どれも30分~40分を越える作品で、すぐには教えることが難しいんです。

そこで取り上げるのが、それよりも後の時代に歌舞伎で大流行した
【変化舞踊】という作品たちです。

変化舞踊じたいは水木辰之助(1673‐1745)の「七化」というのが古いそうですが、いつ頃初演されたのかは不明。
ただ、この方31歳で廃業したらしく、1704年ごろまでには初演されてるでしょう。
ってちょっと待って。娘道成寺より古くから変化舞踊あるね。

まぁいいや。1つの説だと思ってお付き合いください。

江戸時代も幕末近くなると、七代目市川團十郎が「歌舞伎十八番」を制定したりして、
長いお芝居を1本見るより、
いまの歌舞伎座のように見せ場だけを再演したり(いわゆる見取り狂言)、
別々の芝居で共通する世界をつなげちゃう!
というのも始まります。

見取り狂言の例は「伊賀越道中双六」六段目の沼津とか「芦屋道満大内鑑」四段目の葛の葉子別れとか。

組み合わせの例は「伽羅先代萩」の御殿・床下と「伊達競阿国戯場」の対決・刃傷。

ほら、仁木弾正は床下では妖術を使うのに、対決・刃傷では一切使わないでしょ?しかも床下で額に傷を付けられるのに、対決で綺麗に治ってるパターン多いから注目してみて!

ちなみに例にあげたのは時代物が多いけど、
弁天小僧・三人吉三・め組の喧嘩をはじめ、世話物というジャンルが確立されて大流行するのはもうちょいあと。

それらの作品を作った河竹黙阿弥は
天保14年(1843)に二代目河竹新七を襲名して、
その7年後の嘉永4年(1851)11月江戸河原崎座の顔見世狂言で『升鯉滝白籏』のぼるこい たきのしらはた
という作品を書いて大ヒット。
当時の河原崎座というのは座元が新作を書くのをなかなか許さなかったそうですが、源平合戦の趣向を借りたこの作品がまさに出世作となったらしい。

二番目序幕「濡嬉浮音水鳥」ぬれてうれしき うきねのみずどり(水と鳥で一文字だったらしい)の若草と伊之助の道行は、
安政5年(1858)の「黒手組曲輪達引」に同じ趣向を取っています。

向島の源兵衛堀で伊勢屋の番頭ひね六を騙して
遊女の若草が金を奪い、伊之助と道行となる。
これは白玉伝次の道行と全く一緒で、鶴屋南北の影響といえ、黙阿弥さんのこの作品から町人のちょいワルイケメンが出始めたんじゃないかと思われます。
(初演の伊之助はイケメンの呼び声高い八代目市川團十郎)

残念なことに、若草伊之助の道行は残っていませんが、
この道行に登場する「蝶々売り」は、独立した曲が藤蔭流にだけ伝承されています。

初演は当時の三代目河原崎長十郎(のちの九代目市川團十郎)
負けん気の強い蝶々売りの目玉の長吉という役どころで、イケメンのお兄さんに食って掛かった洒落でしょう。
解説でも「気の強いませた蝶々売りが出て...」と書かれるんですが、それは芝居の洒落だと思います。
当時の九代目さんは13ぐらいだったようです。

九代目のお弟子さんに市川九女八という女役者がおり、
初代静樹さんはそのお弟子さん。
もしかしたらそのご縁で、藤蔭流に残ったのでは?と思うのですがどうでしょう。

「玉屋と蝶々売り」という形ではなく、どこか幕末の泥臭い雰囲気もあるこの曲。

いずれにしても、河竹黙阿弥の出世作のほんの一部。
僕も習いましたが陽の目を見ぬまま消えるのはもったいないと本気で思うんですよね。

江戸時代はなんだかんだ武家社会だから、
「伊賀越~」みたいに武家の犠牲になる一家を登場させて武家を思いっきりディスったり、逆にちょーかっこいい細川勝元みたいな武士が悪人の仁木弾正をさわやかに追い詰めて有罪にしちゃう「先代萩」みたいなものがウケてたわけです。

それで、芝居だけしかやらなかったかというとそうじゃなくて、
舞踊も実は江戸で大流行しまくりだったから、
文化文政ぐらいになると、踊りの名手も増えてきて、独立した舞踊を次々に作るわけです。

で、考えた趣向は、舞踊の名手に何役も早替わりでいろんな役をやらせるという。
ひとりの役者が何回も「へんげ」するから「変化舞踊」っていうわけです。
これはその役者の早替わりを楽しむものだから、
特筆すべきストーリーはないものがほとんど。

で、お稽古に出しやすい理由は、一人立のものが多いのと、上演時間が長くても20分前後と比較的短くて、体の基本的な使い方をマスターできるからなんです。

だから、このブログを読んで入門してくださった皆さんは、あまりストーリーを深追いしないでね。笑

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「手習子」寛政4 (1792) 年4月江戸河原崎座。
七変化【杜若七重の染衣】かきつばた ななえのそめぎぬ
小町→手習子→座頭→松風→浦島→おぼこ人形→石橋。

けっこう古い作品ですが、初演は四代目岩井半四郎。
変化舞踊が三代目三津五郎・三代目歌右衛門・七代目團十郎・四代目小團次らによって流行したころ、八代目岩井半四郎によって復活されました。
寺子屋帰りの娘が道草食って道成寺のおさらいして...みたいな内容です。
なお、この変化舞踊の座頭、松風、浦島は現在上演されている作品ではありません。

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「藤娘」文政9年(1826)江戸中村座。
五変化【哥へす哥へす余波大津絵】かえすがえす なごりのおおつえ
藤娘→座頭→奴→船頭→天神。
日本舞踊をしている方なら永遠の憧れ!
初演のときには、最後に犬が出て来て藤娘に噛みつき、びっくりした拍子に衣裳やかつらが脱げて坊主頭の座頭に早替わり。っていう展開だったとか。見てみたい...
なお、この五変化のうち天神以外は曲も振りも残っています。
関三十郎という役者が初演したので、
ほかの奴さんと区別するために奴は「関三奴」
ほかの船頭さんと区別するために「大津絵船頭」と呼ばれています。座頭はこの舞踊のが一番ポピュラーかな。

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「夕月船頭」弘化4年(1847)江戸市村座。
七変化舞踊【四季写土佐絵拙】しきうつし とさえのふつつか

四代目市川小團次が初演。体の小さな方で、常磐津の見台から抜けるなんていう離れ業を披露したらしい。
ちなみに、これも「船頭もの」のひとつなんですが、これだけは語り出しから「夕月」という略称でも通じます。
他に
「佃船頭(巽船頭)」「鯒船頭(月の船頭)」←こちが出てくる。
「雷船頭」に上記の「大津絵船頭」などがあります。
確かに略して通用するのはこれだけですね。

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「女伊達」文化6年(1809)江戸中村座。
五変化舞踊【邯鄲園菊蝶】

これがまた何曲かあるんです。たしか3曲ぐらい。
一番ポピュラーなのがこちらで、初演は三代目瀬川菊之丞。
他には「恋と情け」という唄い出しからはじまる「恋と情の女伊達」というのが伝承されていて、僕も拝見したことがあります。
変化舞踊としてはかなりわかりやすいストーリーになっています。

ほかにも、羽根の禿・白酒売・浅妻船・玉兎・まかしょ・山帰り・汐汲・浦島・供奴・助六・年増・越後獅子・玉屋・源太・景清・近江のお兼・三つ面子守・傾城などが変化舞踊として初演されていて、
お稽古にちょうどいいものが多い。
しかも、変化舞踊の題材のほとんどが、娘・奴・子守・船頭・座頭と、その辺を歩けばモデルがたくさんいたっていうパターンが多い。
だからその当時の生活を知る手がかりになるんです。

僕自身も機会があれば、
「手習子」→「夕月船頭」とか
「藤娘」→「うかれ坊主」とか
「傾城」→「山帰り」とか
変化舞踊の組み合わせを何かやってみたいなーと思っています。
後半の立役はできれば衣裳軽いのがいい。
奴とかはむり。笑

これらの「所作事」に加え、
お座敷で唄われた端唄・小唄・長唄・清元などに振付されたものはお扇子1本で表現できる抽象的な作品が多く、俗に「素踊り」と言われる作品群がお稽古に使われます。

あとは時代のニーズに合わせて、
歌謡曲に振付をした「歌謡舞踊」や新たに作られた「創作舞踊」
お流儀によっては「地唄舞」など、いろんなジャンルが集まっているのが、日本舞踊ということになります。

写真は全てよしじろうの会からの掲載です。

稽古の必需品!

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お稽古の最後に、動画を撮らせてもらってます。お稽古だけでは、なかなか覚えられない振りなどを家のTVにうつして復習できて、とっても便利です\(^o^)/
他のお弟子さんは、携帯やiPadなどで動画を撮っている方が多いです!

鏡獅子

今日はお休みだったので、久しぶりに自分をとことんいじめてみました。笑

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中村勘三郎さんが、振袖を3枚着て娘道成寺のお稽古をしていたそうなんです。

そこで同じ枚数を着て、鏡獅子の前ジテを2セット。

これを1枚抜いて鷺娘のお稽古をしていて、本番そんなに大変じゃなかったんですけど。

で、なんでわざわざこんなことしたかって、
休みのときで、汗っかきなので寒くなってからじゃないとできないし、体力つけようかなと思って。

結論。踊りが乱暴になる。そして死ねる。笑

お稽古

台風19号の影響で、土曜日は1日お稽古と体験を振替したため、昨日はたくさんの方が来てくださいました。

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そんなわけで土曜日は1日引きこもって、溜まっていたDVDを見たり。

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澤村宗十郎さんの醜女がちょっとしか放送されてなくて、猿之助さんの武悪を引っ張り出して見ました。

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ご本人が本当に真面目にやってるのに吹いちゃうのは芸だなーってつくづく思います。

ブログについて

こんばんは。よしじろうです。

お気づきの方はお気づきだと思いますが、一門の方にもブログを書いていただけることになりました。

内容はもちろん日本舞踊のお稽古の内容とか、
どんなきっかけではじめたかってところからスタートすると思いますが、書くことがないときはお稽古の前後のルーティンだったり、趣味の話になったりするかも。

僕自身が「気が向いたときでいいよー」と言っておりますので、誰が、いつ更新するか、どんな内容がアップされるかは決まってません!笑

教室の雰囲気がいまいち掴めない!そんな方に読んでいただけたらとても嬉しいです。

もちろん、僕も責任持って更新がんばります。

ということで、今後ともよろしくお願いいたします。

さて、今日は僕が読んでる本をご紹介します。

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これはどちらも、六代目尾上菊五郎さんの書いた本で
「藝」「おどり」の2冊。

19か20歳の頃に、銀座にあった本屋さんで見つけたものです。

その頃読破して(ただし、藝のほうはまだ意味がわからないところもある)また最近ちょっとずつ読み返しています。

特に、鏡を使ったお稽古は師匠も実践しており、お弟子さんも形の良し悪しが判断できます。
自分がどんな踊りをしているかって、なかなかわからないですよね。

鏡を使わないお稽古場が多いのですが、これにもちゃんと理由があるので、時々実践するようにしています。

秋のお稽古

はじめまして。日舞一年目の者です。

今日楽しみにしてた踊りの振り入れと合わせをしていただいきました。なんとかキリの良いところまで着いていけたので達成感...と汗が溢れました笑
帰り道の風が心地よかったです。鈴虫も鳴いて癒されました~

なんと小道具で人参を持って踊ります。旅先で頂いた人参がちょうどよさそうだったのですが、残念ながら本番前にカレーにしてしまおうと思います。
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お稽古後の楽しみ!

お稽古が終わった後に、東武デパートの物産展やイベントをのぞくのが楽しみです\(^o^)/

物産展

手作りの小道具〜汐汲の桶

これから、教室に通う弟子もブログを担当させていただくことになりました。

外からはわからない教室の雰囲気や、お稽古の様子なども書いていけたらと思います。

 

さて、日本舞踊では様々な小道具が使われ、見た目はもちろんその扱い方も大きな見どころとなっています。

変化舞踊のひとつである『汐汲』の桶もそのひとつ。

能の『松風』から趣向をとったこの踊りでは、その名の通り汐を汲む振りが登場します。

『さし来る汐を汲もうよ』と、汐桶を持って踊るのですが、この扱いがとっても難しいのです。

ときには後ろ手に紐を掴もうとして、空を切ってしまうことも。

 

あるとき私も『汐汲』を舞台で踊らせていただくことになり、

お稽古を始めた当初は棒きれを代わりに使って練習していました。

ただ、実体が無いとやはり不安です。

(ふつう小道具屋さんにお借りできるのは、下ざらいと本番の時くらいです)

しかし買うとなると、当然とってもお高くなります。

そこで一念発起、自分でお稽古用の桶を作ってみることにしたのです!

 

まず、ぶら下がる桶の部分をどうするか。

板か何かを曲げて円柱型にするのはとてもじゃないけど無理だと思い、

無印良品のブリキのゴミ箱を使いました。

本物の小道具は地が銀色に塗られているのですが、これならそのまま使えます。

このゴミ箱に、百均で買ったアクリル絵の具で絵付けをしました。

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ネットで拾った桶の写真と睨めっこし、絵心のなさを嘆きながら描いたもの。

一応上からスプレー型のニスを吹き付けたのですが、絵の部分がどうしても削れてきてしまうのが難点です。

 

棒の部分は、ホームセンターで買った木材(丸棒)をまず絵の具で白く塗り、上から赤のテープをぐるぐる。

これで、全て塗りで作るよりもずっと綺麗な縞になります。

 

・・と、ここまでは順調に進んでいたのですが、一番の試練はここからでした。

ブリキのゴミ箱に、紐を通すための穴を空ける作業です。

取りかかる前は、錐かなんかでスーッといけるよねーなんて軽く考えていたのですが、これがもう硬いのなんの。

ガンガンやってようやく穴が空いても、太い丸ぐけの紐を通すためにはそこからグリグリと穴を広げなければなりません。

1箇所ならまだしも、左右合わせて8箇所ですからね。これは大変でした。

できたら金属のヤスリでバリを落とし、紐を通して結びます。

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ちなみにこの紐は七五三用の帯締めを使っています。

確か楽天のお店で一本1000円くらい(破格!)だったと思うのですが、

何しろ8本必要だったのでこれが一番高かったと思います。

 

棒にも紐を結びつけて、完成です!

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いやあ、思った以上に時間がかかりました。

材料費はトータルで13000円くらいでしょうか。

 

これをお稽古場に持って行くと、師匠をはじめ皆さんに思いの外褒めていただき・・本番でも使うことになりました。

無事に役目を終えた今は、お稽古場の小道具置き場に眠っています。

次にどなたかが『汐汲』を踊られるときには、練習の時だけでも良いので使っていただけたら嬉しいです。

 

はやし